【会計課ブログ】 『調書制』について
こんにちは、永田会計事務所 会計課チーフの近藤達志です。
発表会では多くの方に足を運んでいただき、感謝感激です。皆様、本当にありがとうございます。
また、お時間がなくて発表が駆け足になってしまったことを、改めてお詫びいたします。
懇親会で多くの方からご質問をいただいた「調書制」について、この場をお借りして、使っているツールと共にもう一度詳しくご紹介させていただこうと思います。よろしければご覧くださいませ。
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『調書制』について
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<①基本コンセプト>
標準化するのが難しいといわれる決算工程を、こねこねと標準化していたら出来てきたシステムです。
基本的には、「工程化」ではなく「分別化」です。
決算工程を「税務知識が問われる別表計算」と「会計知識で何とかならないこともない決算修正」にわけ、さらに決算修正部分を「新人でもできる部分」と「ベテランしかできない部分」に分けて・・・とやってるうちに固まってきた方法です。
まだまだ改善の余地は大量にありますし、会計ソフトを使えば簡略化できる部分もたくさんあります。
ただ、「ベテランが決算にかかりきりになる」という状況はなくなっていますし、何より「やることが明確」なので、新人でも作業ができるところが良いのではと思っています。
<②決算の流れ>
決算の作業は、だいたい以下のような流れで進みます。
『1、決算案内・決算予測のお知らせ・決算の相談」
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『2、決算時の重要事項の確認』
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『3、資料の受取』
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『4、調書と調書リストの作成』
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『5、決算報告書、消費税申告書、内訳書の作成』
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『6、「4」と「5」で作られたもののチェック』
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『7、別表計算・税額のお知らせ・申告』
上記のうち、原則として1~6までを会計課で行います。
さらに、4と5は新人の作業者が行います。
<③調書と調書リストの作成>
まず、下の資料をご覧ください。実際に使っている「調書リスト」というツールです。ブランクのエクセルシートと、実際にとある決算で使ったサンプルをあげてあります。
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(※なお、調書については実際のお客様資料になってしまうため、インターネット上ではお見せできません。事務所見学等は承っておりますので、ご連絡ください)
リストの端に「調書No.」という欄があると思います。このナンバーに対応する調書・・・つまり「エビデンスの資料」が電子書類として保存されることになります。
この調書リストは、前期決算時のモノを引き継ぐ形で作成されます。
普通、BSの構成要素が大きく変わることはありません。なので、たいていは数字部分を消すだけです。
次に前年の決算資料を見ると、前期決算時にどのような調書を作ったのかが分かります。
お客様資料にエビデンスの数字があるのか、あるいはこちらで集計する必要があるのか、または会計ソフトの元帳くらいしか資料がないのか・・・が、一目瞭然で分かります。
あとは、同じように今期決算の「調書」を作り、「調書リスト」に数字を転記します。
内訳書と二度手間になる部分もありますが、次年度資料の意味合いもあるので、現状は粛々と作ることにしています。
調書リストにない資料などがあれば、ベテランやチーフに指示を仰ぎます。
そうして調書リストが完成すると、あとはその数字に従って決算修正を組んだりしてゆきます。
ここまでであれば、入社半年の新人でも十分に作業ができます。
<④調書と調書リストのチェック>
とにかく調書と調書リストを作る大きなメリットは、作業者にとってやることが明確になることと、チェック者がチェックしやすくなることで、チームトータルでの作業効率が上がることです。
チェック者は、調書を見れば数字の信頼性がわかります。調書リストに一覧でその数字が載っているので、あとはその数字と決算書の数字を突合をすることでチェックができます。
複雑な決算でなければ、「よく知らない法人の決算のチェック」もできますし、実際にやっています。
このようにして、チーム全体での効率化に取り組んでいます。
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会計課チーフ 近藤達志 tatsushi@nagata-kaikei.jp